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アロエの歴史

アロエは世界中で約4000年前から様々な効果を持つ民間薬として使用されてきました。

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日本では約1300年前の記録にアロエに関しての記述がある事から、この”1300年前から日本に伝わっている”が通説となっています。

※ ここで言うアロエとは”キダチアロエ”を差します。
アロエベラ、ケープアロエ等は含まれていません。
ちなみに、アメリカから輸入されているアロエベラ製品(医薬品はこの限りではありません。)は、葉の中心にあるゼリーの部分しか使用されていません。
(成分はほぼ多糖体です。薬効は期待できる程ありません。)アメリカでは、葉皮の部分は食品医薬品管理局より”薬品”に指定されています。医薬品以外の使用は禁止されています。

現代になり何度もアロエブームがありましたが、それはあくまでもブームでありこの通称”医者いらず”いわゆる何にでも効くとされているアロエは、その薬効が科学的に解明されなかった為、マスコミが取り上げブームになる・・・次のブームが始まり、そしてアロエのブームが終わるという繰り返しでした。

しかし約30年前から、このアロエの様々な効果に科学的な根拠を見出そうと、藤田保健衛生大学、総長、故 藤田啓介博士が研究をはじめました。
その結果、アロエには様々な薬効成分が含まれている事がわかり、そしてそのメカニズムも少しずつですが解明され始めています。

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キダチアロエには現在以下の作用が確認されています。

・抗炎症作用

火傷、凍傷、怪我等による炎症に効果がある訳ですが、こういった外傷に対してアロエの使用方法といったら、やはり患部に貼ると想像しがちですが、実は飲むほうが効果が高い事がわかっています。
???火傷をした時は、アロエを飲むんじゃなくて!貼るんだよ!
と怒られてしまいそですが、本当は飲んだ方が効果が高かったのです。
アロエの葉皮の部分には、アロエ・カルボキシペプチダーゼという成分がふくまれており、これが炎症をつかさどる、ブラジキニンを分離する事から、このような炎症に効果的に作用する事が確認されています。
火傷の場合、患部に貼っても悪い事はないのですが、冷湿布を貼った位の効果でしかありません。先にも書いたように葉の中心にあるゼリーの部分には特に薬効はありませんのでこのような結果となります。

・健胃整腸作用

アロエは飲むと胃腸の調子がよくなる(これも昔からですね。)と言われてきましたが、これはアロエに含まれるアロインの作用だと考えられています。
最近では胃潰瘍に対しても効果がある事が分かってきました。
胃潰瘍は自分の胃液で自分の胃を溶かしてしまう事を言いますが、この胃液(ペプシン)の作用を抑制する物質(プロテアーゼ・インヒビター)がアロエに含まれており、この物質の働きによってペプシンの作用を抑え、胃潰瘍の発生を防ぎ、胃潰瘍が発生している場合にはアロエ・カルボキシペプチダーゼの抗炎作用により進行を食い止める事がわかっています。

・抗糖尿病作用

抗糖尿病作用についてはまだ細かな部分が解明されていないようですが、アロエを服用すると(この場合は葉皮の部分とゼリーの部分を一緒にです。)血糖値が下がる事が確認されています。
インスリンやオイグルコンと同等の効果が実験で確認されています。

・その他の薬効

アロエは水虫(白癬菌)に対しても効くそうです。
勿論これも飲んで効果が確認されました。これも”何で、飲んで治るんだよ!”と言われそうですが、例えば、アロエを貼っても全成分が患部から吸収される訳ではないので、アロエの全成分を採ろうとなるとやはり、食べるのが一番です。(その変わり、かなり苦いです。)

アロエを飲むと二日酔いがなくなる。
お酒が前より飲めるようになった?

お酒が飲める人、飲めない人の違いは、肝臓内にあるアルコール分解酵素の量によるものですが、アロエを飲んだ後にアルコールを摂取して肝臓内に残留しているアルコール量を調べてみたところ、分解酵素の量に関係なく一定だったそうです。
これはアロエに含まれる何らかの成分が、アセトアルデヒドに直接作用したか、肝臓の解毒作用を促進したのではないかと考えられています。


ここまでキダチアロエの薬効について書いてきましたが、上記は全て生のアロエを服用、もしくはそれと同等の状態のものを服用した結果です。

※ 上記に書いた、アロエベラ等の葉皮にもキダチアロエと同様の成分がふくまれています。
しかしながら、輸入したアロエベラ製品はゼリーの部分(多肉の部分)しか使用されていませんので、上記のような効果はありません。ご注意下さい。


参考著書  キダチアロエの薬効  医学博士 藤田啓介監修

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